渋谷区本町の司法書士|えびこリーガルオフィス
/
抵当権抹消登記の手続きと必要書類|住宅ローン完済後にやること

抵当権抹消登記の手続きと必要書類|住宅ローン完済後にやること

ローン完済、おめでとうございます。でも、もう一つやることがあります

住宅ローンの最終返済が終わり、銀行から書類が届いた――。「やっと終わった」とほっとしている方も多いと思います。長年にわたって返し続けてきたローンの完済は、それ自体が大きな達成です。

しかし、ローンの残高がゼロになっても、不動産の登記簿にはまだ「この物件を担保に入れています」という記録が残ったままです。この記録を正式に消す手続きが「抵当権抹消登記」であり、完済後に行うべき最後の手続きです。

銀行から書類が届いたのに「何をすればいい?」と戸惑っている方のために、この記事では手続きの全体像を順番に解説します。

抵当権とは何か

住宅ローンを組むとき、銀行はその不動産を「担保」として取ります。借り手がローンを返せなくなった場合に、銀行が不動産を競売にかけて残債を回収できるよう、法律上の権利を設定しておくためです。この権利のことを「抵当権」といいます。

抵当権は、住宅ローンを組んだ時点で不動産の登記簿に記録されます。したがって、ローンを完済しても、登記簿には銀行が抵当権を持っている状態のまま記録が残り続けます。

ローンの残高がゼロになった事実は、登記簿には自動的に反映されません。所有者が自ら「抵当権抹消登記」を申請してはじめて、登記簿から抵当権の記録が消えます。この手続きをしないと、対外的には「まだ銀行の担保に入っている物件」として扱われたままになってしまいます。

抵当権抹消登記の手続きの流れ

手続きは大きく3つのステップで進みます。

ステップ1:銀行から書類を受け取る

住宅ローンの完済後、銀行(金融機関)から郵送または窓口で、抵当権抹消に必要な書類一式が送られてきます。書類が届いたら、内容をざっと確認しておきましょう(書類の詳細は次の章で説明します)。

なお、書類が届くまでに1〜2週間程度かかることがあります。完済後すぐに届かない場合は、銀行に確認してみてください。

ステップ2:書類を準備する

銀行から届いた書類に加えて、申請に必要な書類(申請書・住民票など)を自分で準備します。法務局の窓口でもらえる書式や、法務省のウェブサイトで書き方を確認できます。

司法書士に依頼する場合は、銀行から届いた書類一式を渡すだけで、その後の書類準備・申請書作成・法務局への申請まで代理してもらえます。

ステップ3:法務局に申請する

不動産の所在地を管轄する法務局(登記所)に申請します。窓口への持参のほか、郵送やオンライン申請も可能です。

申請が受理されてから登記が完了するまで、通常1〜2週間程度かかります。完了後は登記完了証が交付され、登記簿から抵当権の記録が消えます。

必要書類一覧

抵当権抹消登記に必要な書類は、「銀行から届く書類」と「自分で用意する書類」の2種類に分かれます。

銀行から届く書類

抵当権解除証書(または弁済証書)

ローンを完済した事実を証明する書類です。「この抵当権を解除します」という銀行側の意思表示が記載されています。金融機関によって「弁済証書」「抵当権放棄証書」など名称が異なる場合がありますが、内容はほぼ同じです。

登記済証(または登記識別情報通知)

抵当権を設定したときに法務局から発行された書類です。古い物件であれば「登記済証」(朱色の印が押された紙)、比較的新しい物件であれば「登記識別情報通知」(12桁の英数字が記載された用紙)が該当します。これらは抵当権を「設定した」ことを示す書類であり、「消す」手続きのために必要です。

委任状(銀行が作成したもの)

銀行が「この申請を代理人(司法書士または本人)に委任します」という内容の書類です。銀行はローンの抵当権者ですが、登記の申請は所有者側が行うため、銀行からの委任状が必要になります。司法書士に依頼する場合は、司法書士宛に銀行から委任状が発行されていることが一般的です。

会社法人等番号(金融機関が現在も存続していることを証明するもの)

銀行の登記上の番号です。以前は「登記事項証明書」の取得が必要でしたが、現在はこの番号を申請書に記載することで代替できる場合がほとんどです。

自分(または司法書士)が用意する書類

  • 登記申請書:法務局に提出するメインの書類。氏名・住所・登記の目的・登録免許税の額などを記載します。
  • 住民票:登記簿上の住所と現在の住所が異なる場合に必要です(住所変更登記を先に行う場合もあります)。
  • 登録免許税の収入印紙:不動産1個につき1,000円。申請書に貼り付けて納めます。

費用の目安

抵当権抹消登記にかかる費用は、「登録免許税」と「司法書士報酬」の2つです。

登録免許税

登録免許税は国に納める税金であり、不動産1個につき1,000円です。マンションの場合は一般的に「土地」と「建物(専有部分)」の2個として計算するため、2,000円が目安です。一戸建ての場合も「土地」と「建物」の2個であることが多く、同様に2,000円となります。不動産の数が増えるほど登録免許税も増加します。

司法書士報酬

15,000円〜30,000円程度が目安です。不動産の数・手続きの複雑さ・事務所によって異なります。「書類が一式揃っていてシンプルなケース」であれば15,000円前後、「住所変更登記との同時申請が必要」などの場合は30,000円前後になることもあります。

合計の目安

一般的なケース(不動産2個、シンプルな手続き)であれば、登録免許税2,000円+司法書士報酬15,000円〜30,000円で、合計17,000円〜32,000円程度が目安です。

「自分で申請する」場合は司法書士報酬がかからないため、費用は登録免許税の実費(2,000円前後)のみです。ただし、申請書の作成・書類の準備・法務局への持参(または郵送手続き)を自分で行う必要があります。

放置するとどうなる?

「抵当権は実質的には消えているのだから、登記を放置しても問題ないのでは?」と思う方がいるかもしれません。しかし、放置することは売却時・相続時に大きな問題になります。

不動産を売却するとき

不動産を売却する際、買い手や買い手の銀行(住宅ローンを組む場合)は、対象物件に抵当権が設定されていないことを確認します。登記簿に抵当権が残ったままでは「担保付きの物件」として扱われ、原則として抵当権を抹消してからでないと売却手続きを進めることができません。

急いで売却したい場面で抵当権の記録が残っていると発覚した場合、売却のスケジュールが大幅に遅れることがあります。書類の期限切れが判明するケースもあり、再取得に時間がかかることもあります。

相続が発生したとき

所有者が亡くなり相続が発生した場合、相続登記と合わせて抵当権抹消登記も対応しなければならなくなります。このとき、もともと銀行から届いていた書類の有効期限が切れていたり、紛失していたりすると、手続きが非常に複雑になります。

銀行から届く委任状には有効期限が設定されている場合があります。一般的に3ヶ月〜1年程度が多いですが、期限を過ぎると再発行が必要になります。再発行には手間がかかるうえ、銀行が統廃合されていた場合や、担当部署が変わっていた場合などに追加の確認作業が生じることもあります。

住宅ローンの借り換えや追加融資

住宅ローンの借り換えや、別の融資のために不動産を担保に使いたい場合も、登記簿に抵当権が残っていると手続きに支障が出ます。

書類が届いたタイミングで手続きを済ませておくことが、将来のあらゆる場面でスムーズです。

「自分のケースがどうなるか確認したい」方へ

えびこリーガルオフィスでは初回相談を無料で承っています。「費用の概算を知りたい」「手続きをいつ始めればよいか相談したい」という段階でも歓迎です。

📞 03-4500-3873(平日9:00-18:00)

🌐 ebiko-legal.com|初台駅徒歩6分

まとめ+お問い合わせ

住宅ローン完済後にやるべき「抵当権抹消登記」について、手続きの流れから書類・費用まで解説しました。

まとめると次のとおりです。

  1. 住宅ローン完済後、銀行から書類が届いたら速やかに対応する
  2. 銀行からの書類(抵当権解除証書・登記済証等・委任状)を司法書士に渡せば、その後の手続きは一任できる
  3. 費用は登録免許税(不動産1個1,000円)+司法書士報酬(15,000円〜30,000円)が目安
  4. 放置すると売却時・相続時に追加のトラブルが発生しやすい。書類の有効期限にも注意が必要

「銀行から書類が届いたけど、どうすればいいかわからない」という方は、書類一式をお持ちのうえでご相談ください。渋谷区・初台エリアにお住まいの方のご相談はもちろん、都内全域から広くお問い合わせをいただいています。

えびこリーガルオフィスへのお問い合わせ

えびこリーガルオフィス(司法書士 蛯子佳小里)

東京都渋谷区本町2丁目(初台駅 京王新線 徒歩6分)

抵当権抹消登記・不動産登記・相続登記に関するご相談は、初回無料で承っています。

「銀行から書類が届いたが何から始めればいいかわからない」「費用の見積もりだけ先に聞きたい」「住所変更登記と一緒に対応してもらいたい」という方も、まずはお気軽にご連絡ください。

📞 03-4500-3873(平日9:00-18:00)

公式サイト:ebiko-legal.com

対応エリア:渋谷区・新宿区・中野区・港区を中心に都内全域

司法書士は、法律の定める資格者として登記申請の代理業務を行います。登記に関するご相談は、信頼できる司法書士にお任せください。

この記事は2026年4月時点の法令・実務に基づいて作成しています。制度の詳細や個別のケースへの適用については、専門家にご確認ください。