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法務局が住所変更登記を自動でやってくれる?「検索用情報の申出」でスマート変更登記を活用する方法

法務局が住所変更登記を自動でやってくれる?「検索用情報の申出」でスマート変更登記を活用する方法

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不動産所有者(40〜70代)

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2026年4月から始まった「スマート変更登記」で法務局が住所変更登記を職権で自動実行。費用ゼロ・手続き不要になる「検索用情報の申出」の方法を渋谷区の司法書士がわかりやすく解説します。

公開先
noteSuper.soブログ
公開日

はじめに――「登記の住所変更、面倒だな」と思っていたあなたへ

不動産を持っている方にとって、住所が変わるたびに登記を更新するのは手間のかかる作業です。法務局に申請書を提出して、登録免許税を納めて、場合によっては司法書士に依頼して……。引っ越しの多い時期には、「登記の住所変更まで手が回らなかった」という方も少なくありません。

ところが2026年4月1日から、その手間を大幅に省いてくれる仕組みが動き始めました。一定の手続きをしておけば、法務局が住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)と連携して、住所の変更を検知し、職権で変更登記を行ってくれるのです。通称「スマート変更登記」と呼ばれる、改正不動産登記法に基づく新制度です。

スマート変更登記とは何か――法務局が住所変更を職権で行う新制度

制度の概要

改正不動産登記法に基づき、法務局が定期的に住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)と照合を行い、不動産登記名義人の住所変更を検知した場合に、登記官が職権で変更登記を実施する仕組みが2026年4月1日から本格的に動き始めました。この仕組みは「スマート変更登記」と呼ばれることがあります。

従来の住所変更登記は、所有者が自ら申請するもの、あるいは司法書士に依頼して申請してもらうものでした。2026年4月からは住所変更登記の義務化も施行されており、変更から2年以内に申請しなければ過料が科される可能性があります。

この「スマート変更登記」は、そうした申請の手間を原則として省いてくれる仕組みです。条件を満たして事前手続きを済ませておけば、引っ越しのたびに自分で申請する必要がなくなります。

仕組みのイメージ

制度の流れを簡単に整理すると、次のようになります。

  1. 不動産の所有者が「検索用情報の申出」を法務局に行います
  2. 法務局は、申し出された情報をもとに定期的に住基ネットとデータを照合します
  3. 照合の結果、住所の変更が検知された場合、法務局は登記名義人にメールで確認を行います
  4. 本人から確認が取れると、登記官が職権で変更登記を実施します

この流れにより、所有者が申請書を作成して提出するという作業が不要になります。また、職権による手続きであるため、原則として登録免許税も司法書士報酬もかかりません。

「検索用情報の申出」が事前準備のカギ――2025年4月から受付済み

申出が必要な理由

スマート変更登記を利用するためには、法務局があなたを住基ネット上のデータと照合できるようにしておく必要があります。そのために「検索用情報の申出」という手続きが設けられました。

法務局は、登記簿に記載された氏名と住所だけでは、同姓同名・同住所の人物が複数存在する場合などに、個人を正確に特定するのが難しい場合があります。特に、氏名の読み仮名(振り仮名)を法務局が把握していなければ、住基ネットとの照合自体ができません。この「振り仮名の把握」が、制度の根幹を担っています。

受付開始はすでに2025年4月21日から

この「検索用情報の申出」の受付は、すでに2025年4月21日から開始されています。

対象となるのは、令和7年(2025年)4月21日時点ですでに不動産の所有権登記名義人である、国内在住の個人です。法人や国外居住者は別の制度が適用されますので、この制度の対象外となります。

申出の具体的な方法と必要な5つの情報

申出の方法

「検索用情報の申出」は、次の方法で行うことができます。

  • オンライン:法務省が提供する申出用ウェブフォームからインターネット経由で送信
  • 郵送:申出書に必要事項を記載し、管轄の登記所(法務局・地方法務局)に郵送
  • 窓口持参:管轄の登記所に申出書を直接持ち込む

申出書への押印や電子署名は不要です。ただし、記載内容に不備がある場合は却下されますので、丁寧に記入することが重要です。

必要な5つの情報

申出に際して必要となる「検索用情報」は次の5項目です。

  1. 氏名(登記簿に記載されている名前)
  2. 氏名の振り仮名(カタカナで記載)
  3. 住所(現在の住民票上の住所)
  4. 生年月日
  5. メールアドレス(住所変更の検知時に連絡が届くアドレス)

これらの情報は、登記簿には記載されません。法務局の内部システムで保管・管理され、住基ネットとの照合や本人への連絡にのみ使用されます。

特に「振り仮名」が重要です。法務局が住基ネットと正確に照合するためには、氏名のカタカナ読みが不可欠です。この振り仮名を申し出ることが、制度利用の実質的な核心です。

この制度のメリット――費用ゼロで義務化に自動対応

登録免許税・司法書士報酬が原則不要

スマート変更登記の最大のメリットは、費用がかからないという点です。

通常の住所変更登記を自分で申請する場合、不動産1個につき1,000円の登録免許税が必要です。司法書士に依頼する場合は、これに加えて司法書士報酬(一般に1万5,000円〜3万円程度)がかかります。

スマート変更登記は登記官による職権手続きであるため、原則として登録免許税も司法書士報酬も不要です。

住所変更登記の義務化に自動対応できる

2026年4月1日から住所変更登記が義務化され、変更から2年以内に申請しなければ過料最大5万円が科される可能性があります。スマート変更登記の仕組みによって職権で登記が更新されれば、義務履行としての申請が不要になると考えられます。

住所変更登記の義務化の詳細については、姉妹記事「住所変更登記が義務化!2026年4月施行で罰則も」をあわせてご覧ください。
相続登記と住所変更登記の「ダブル義務化」(過料最大15万円)については、姉妹記事「相続登記+住所変更登記『ダブル義務化』で過料最大15万円に」でさらに詳しく解説しています。

注意点と対象外のケース――落とし穴を事前に確認

便利な仕組みですが、利用できないケースや注意すべき点があります。

氏名変更(婚姻・離婚による改姓など)は対象外になる場合がある

スマート変更登記が自動対応できるのは、原則として「住所の変更」です。婚姻・離婚・改名などによる氏名変更については、職権変更の対象外になる場合があります。

法人名義・国外居住者は対象外

今回ご紹介したスマート変更登記(検索用情報の申出制度)は、国内在住の個人が対象です。法人名義の不動産や、国外に居住している個人の不動産は、この制度の対象外となります。

メールの確認が不可欠

スマート変更登記の仕組み上、住所変更が検知されると法務局からメールで確認が届きます。このメールへの対応をしないと、職権での登記更新が進まない可能性があります。

記載不備は却下される

申出書に不備がある場合は却下されます。押印や電子署名は不要ですが、氏名・振り仮名・住所・生年月日・メールアドレスの5項目を正確に記載することが重要です。

複数の不動産を持っている場合は漏れなく

複数の不動産を所有している方は、申出書の対象が漏れなく記載されているか確認してください。

よくある質問(Q&A)

Q1. 「検索用情報の申出」をしていない場合、スマート変更登記は利用できませんか?

A. 利用できません。スマート変更登記は、法務局が住基ネットとの照合を行うことで成立する仕組みです。そのための前提として「検索用情報の申出」が必要です。

Q2. 「検索用情報の申出」は一度すれば十分ですか?

A. 基本的には一度の申出で制度の利用が可能になりますが、登録したメールアドレスが変わった場合などは更新が必要になると考えられます。

Q3. 2025年4月21日より後に不動産を取得した方は申出できますか?

A. 申出の対象は「令和7年(2025年)4月21日時点ですでに所有権の登記名義人である国内在住の個人」とされています。それ以降に不動産を取得された方については、制度の対象範囲の詳細を法務省の公式情報でご確認いただくことをお勧めします。

Q4. スマート変更登記で登記が更新されれば、義務化の義務を果たしたことになりますか?

A. 職権による変更登記が実施されることで、住所変更登記の義務が履行されたと考えられます。ただし、制度運用の詳細については今後の通達・運用指針に依拠します。

まとめ

2026年4月1日から「スマート変更登記」の本格運用が始まりました。法務局が住基ネットと照合し、住所変更を検知した場合に職権で変更登記を実施してくれる仕組みです。

この制度を利用するには「検索用情報の申出」が必要です。受付はすでに2025年4月21日から始まっており、オンライン・郵送・窓口持参のいずれかで手続きができます。申出に必要なのは氏名・振り仮名・住所・生年月日・メールアドレスの5項目で、費用はかかりません。

氏名変更(婚姻・改姓等)は原則として対象外であること、法人・国外居住者は別制度になること、メールの確認が手続き進行の要になることを覚えておいてください。

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司法書士 蛯子佳小里(えびこ かおり)

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この記事は2026年5月時点の情報に基づいて作成しています。制度の詳細や個別のご事情への適用については、法務省の公式案内または司法書士にご確認ください。